ごあいさつ

クレプトマニア専門外来

 窃盗症(クレプトマニア)は、万引きなどの窃盗行為を繰り返してしまう行動嗜癖の一種です。当クリニックでは毎週金曜日に窃盗症の専門外来を行っております。金曜以外の外来は一般精神科領域の治療を行っています。

 

【窃盗症治療のご予約について】

 

 現在、初回受診の方につきましては、竹村道夫医師の家族相談になります(毎週金曜)。

 初回受診に関しては、原則として、ご家族および関係者の方からのご相談をお受けいたします

 ご本人さまは次回以降の受診が可能です。(平成31年4月現在)

 

   予約された方はこちらの案内をダウンロードしてご覧ください。

 

 pdf 自費予約についてのご案内.pdf (0.2MB)

 

【竹村道夫医師による保険適用外家族相談について】

 

 赤城高原ホスピタル院長である竹村道夫医師が毎週金曜日に窃盗症の診療を行っております。

  現在、保険診療外の自費診療で、特別相談外来を実施しています。初診受診は窃盗症ご本人ではなく、ご家族や弁護士、知人などだけの相談です。

 

 初回に限り、ご本人は来院いただけません。

 

 初診料は保険診療外で、ご相談料は60,000円+税となります。(令和元年10月1日以降からは6,6000円また、そのほかに資料代やプライベートメッセージ(回復途上の患者さまから体験談を聴くプログラム)代などで5,000~10,000円程度が必要です。家族相談をされる方は予約をした日の朝9時45分に受付をしていただきます。終了時間が分かりませんので少なくとも17時まで時間を空けていただくようお願いいたします。

 

 この形式の家族相談から治療につながった患者様自身は、次回からは竹村道夫医師の診察を受けられます。その際は通常の保険診療が適応されます。

 

 キャンセル待ちも承っておりますので診療希望の方は一度電話にてご相談ください。ご予約された方は、チェックリストがダウンロードできますので、ご記入の上ご持参いただければ受付がスムーズになります。

 

 【キャンセルについて】

 

 ご予約のキャンセルについては、下記をご確認ください。

 

 ◆キャンセルポリシー

 ご予約後にキャンセルされる場合は、当クリニックまでご連絡ください。

 ご予約のキャンセルにつきましては、ご予約日から起算して以下の通りキャンセル料を申し受けます。

 

 ・予約受付日~1週間前まで・・・無料

 ・予約日3日前(火曜)まで・・・10,000円

 ・予約日前日(木曜)午前中まで・・・20,000円

 ・予約日前日午後以降・・・全額

  (令和3年5月6日改定

 

 チェックリスト】

 

 初診で来院の際、以下のようなチェックリストにご記入をいただきます。該当するチェックリストを事前に印刷して、予約当日にご持参ください。

 

  ①窃盗症(クレプトマニア)のチェックリスト→ pdf チェックリストダウンロード-クレプトマニアA4.pdf (0.2MB)

  ②摂食障害チェックリスト(該当する方のみ)→pdf チェックリストダウンロード-摂食障害A4.pdf (0.21MB)

  

【窃盗症】

 

  精神障害としての常習窃盗、クレプトマニア(Kleptomania)は、古くからある概念です。しかしその研究は、精神医学の中でも特に遅れた分野で。治療者もあまりいません。

 

 アメリカの精神疾患の分類と診断の手引き、DSM-(2013年)の邦訳(2014年)に当たり、日本精神神経学会によって、クレプトマニアに対応する新しい和名、「窃盗症」が採用されました。これまで、窃盗症は比較的稀な疾患と考えられてきましたが、近年、有病率の認識に変化があり、現在では、ギャンブル障害と比べられるほどの高率の有病率が報告されています。

 

 窃盗症の特徴として、竹村道夫医師は、以下の12点を挙げています。①9割が万引、②ほとんどが単独犯、③リスクに見合わない窃盗犯罪を繰り返す、④窃盗以外には反社会的行動が少ない、⑤職業的犯罪者ではない、⑥窃盗衝動のスイッチが入ると自力での中断が困難、⑦再犯傾向が強い、⑧心理的、生理的飢餓感を背景に発症する、⑨摂食障害などを合併することが多い、⑩刑事罰ではほとんど更生しない、⑪治療前には病識がない、⑫多くは専門的治療によって回復可能。

 

 

【当クリニックにおける窃盗症治療の現状】

 

 赤城高原ホスピタルは、日本のほぼ中央、群馬県渋川市に1990年に開院された111床(開院当初は107床)のアルコール・薬物依存症専門病院です。同ホスピタルの開院時以来の院長、竹村道夫医師は、現在、毎週金曜日に、当クリニックで外来診療をしています。

 全国的に、万引・窃盗癖患者を受け入れて治療する施設がほとんどない状況で、両施設では積極的に窃盗癖患者を受け入れてきました。両医療施設では、竹村医師らが診療し、あるいは相談に関わった症例は、2008年から2021年末までの13年間で2,100例に達しました。

 

【窃盗症患者の治療経過と治療効果】

 

 窃盗症への対応に当たって、竹村医師らは、アディクション・アプローチを基本方針とし、治療としては、個人精神療法の他、教育的治療、自助グループ、家族療法、認知行動療法、対人関係療法、SST(ソーシャル・スキルズ・トレーニング)などの原理を援用しています。

 窃盗症は難治性精神障害であり、治療は長期にわたり、回復は容易ではありません。それでも、竹村医師らの治療により回復し、窃盗を含む犯罪行為のないクリーン期間が5年間を超えた窃盗症患者が30名以上います。これらの回復途上者は、いずれも、現在治療継続中であるかフォローアップ中の方々です。

 なお、窃盗症治療においては、通院と入院では、治療濃度が10倍位違います。コロナ感染蔓延下の自助グループ閉鎖状況では、その濃度差はそれ以上です。中等度以上の窃盗症患者、司法判断待ちの患者さん方は、少なくとも1回以上の入院治療がお勧めです。

 

 以上、治療成果の概略です。

窃盗症に関してより詳しい内容については「窃盗症とは」のページをご覧ください。

 

 

【関連書籍】

 

 

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『窃盗癖という病 彼女たちはなぜ万引きがやめられないのか?』
  飛鳥新社出版 (定価 本体1600円+税)

 

 金曜日の窃盗症担当医、竹村道夫監修の窃盗癖関連単行本が平成25年4月2日に発刊になりました。
 精神障害としての「窃盗癖」について正面から取り上げた、本邦初めての書籍です。

 詳しくは、【窃盗癖単行本、竹村道夫監修の紹介】ページをご覧ください。
 ( 
http://www2.wind.ne.jp/Akagi-kohgen-HP/Kleptomania_singlevolumebook.html )

 

 

 

 

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『窃盗症 クレプトマニア ―その理解と支援』

  中央法規出版 (定価 本体2700円+税)

 

 当事者や家族の手記と、金曜日の窃盗症担当医・竹村道夫を含む様々な専門家の治療・支援を紹介した本です。

 詳しくは、下記ページをご覧ください。

 (http://www.dreamnews.jp/press/0000174792/)

 

 

【関連新聞記事・医療面コラム】

 

日経新聞朝刊の医療面コラム 「向き合う」

 202210月4日(火),日経新聞朝刊の医療面コラム「向き合う」で,竹村道夫医師の窃盗症との取り組みが,4回連載で紹介されました。→日経電子版記事の閲覧、コピーが可能です。 

 

 http://www2.wind.ne.jp/Akagi-kohgen-HP/MassMedia_Nikkei.220913.htm

 にリンクしてください。

 

 参考のため,赤城高原ホスピタル、トップページ(https://ph-akh.com/)をご覧ください